2020.12.18
先日、「道に迷う人」と出会った。
「iPhoneで撮った動画をPCのファイルに埋め込みたい」というパソコン相談のサポートをしたのだが、その人はPCもスマホもそこそこ使いこなしていたし、最初はそんなに難しい話でもないかなと考えていました。
ただ話を聞いてみるとそもそも説明が要領を得ず、あー頭の中でかなり混乱してるんだなーと感じてはいました。実際作業を始めてみるといろんな条件でできないことが出てなかなか進みません。
そしてその方がいろいろやるのを見てて、だんだんわかってきたことがありました。
とにかく画面をさわりまくる。
これかな?あれかな?こっちかな?あっちかな?ここができないからこっち経由ならできるかも?と話がどんどん広がっていく。だんだん目的に向かっているかどうかも怪しくなり、そもそも何がしたかったのかすらわからなくなる。
これはあれです、【道に迷う思考回路】だ。道に迷いやすい人はこういう思考回路で道に迷うんですね。焦りも手伝ってそれがどんどん加速していってしまう。
迷わない人はこういうとき、「わかっていることを積み重ね」ていくんですよね。ここまでは確認できました、ここからゴールはどっちの方向で、何ができれば近づくのかを認識しながら進むと思います。今回の件で言えば、
1.iPhoneで動画ファイルを用意する
2.PCに取り込む
3.mp4に変換する
4.ファイルに挿入する
を一つ一つ確認しながら踏み固めていく。
迷う人はそうではなく、いろんなところでいろいろやってみて予想外の新たな展開・幸運の扉を探す。こちらが説明案内している間もいろいろいじってしまう。そしてさまよい、どんどんゴールから手数が遠ざかってしまうのですね。
試しに旅先で迷うことがあるか聞いてみましたら、やっぱりその通りだったのですね。これが山ならかんたんに遭難するパターン。いろんな伏線を張り巡らし、少しずつ少しずつ悪い方向へ行ってしまうサスペンス映画を見ているようでちょっとインパクトがありました。
小学校プログラミング教育には「大きな課題を小さく分けて考え、順序立てて解決する能力を養う」という意味が含まれていますが、まさにこういうことなのでしょうか。プログラミング教育が広がると、将来北アルプスの遭難者も減るのかもしれませんね。