今回はプログラミングではありませんが、信州に吹く新しい風をお伝えしたいと思います。
バイクに興味ある方なら目にしたことがあるかと思いますが、最近YAMAHAが前2輪の”LMW (Leaning Multi Wheel)” テクノロジーを押し出しています。
昨年YAMAHA Tricity125で箱根を走ったときは、椿ライン下りの進入(というかツッコミ)でのブレーキ性能とフロントの安定性に愕然としたのですが、いかんせんバンク角が小さく、今回のNIKENにはとても期待しておりました。
そもそもYAMAHAの開発陣からして、
と断言しているように、信州を走る+高速移動に最適化されているわけです。
話を進めます。ここ数カ月、欧米や日本でのプレス試乗会インプレッションが公開される中、当分自分が乗る機会はまだないだろうと思っていたのですが、友人とツーリングの話が持ち上がってあらためてレンタルバイクの車種を見ていたら、なんともうNIKENがラインナップされているではないですか!急いで予約し、当日朝特急に乗って八王子へ、ついにNIKENに乗ることができました。
実際に見てみると、やっぱりデカい!エイのように平たく広がったフロントカウル。前2輪が大きく張り出しています。
語りたいことは山ほどあるのですが、以下並べていきます。
【Fブレーキ】
最強です。当たり前です。トリシティ125でも感じましたが、とにかくブレーキキャパシティが半端なく、ツッコミ番長間違いなしです。
【倒しこみ】
ちょっと軽すぎ。タイヤのクラウンRによるものとは別の人為的セッティングになるのですが、直立付近はもう少し重くてもいいかも。ただこれについてはまた後で触れます。
【加速】
エンジン素晴らしい。ちょっと軽く回りすぎ。MT-09との差別化があった方がいいかも。
実は僕が最も気になっていたのがこれ。今までの二輪車と比べると異次元の世界。
・中央分離帯の連続した斜めのキャッツアイの上を走っても、ハンドルがぶれない
・高速道路の白線のランブルストリップスの上を走っても、気づかない
これ、山間地の荒れた舗装、また雨の後の流木や落石に乗っても難なく走り抜けられるという点で、信州を走るのにとてもメリットが大きいのですよ。
これも知りたかった情報ですが、正直なところやっぱり通常のバイクよりは限界が低いようです。ただしそのまえにステップを擦るので、不安ではありません。僕も一般県道で摺りました。
重いけどイヤになるというほどではない。しかしバックするために引っ張るときに、自分の足を前左輪に轢かれてしまうことがあるようです。そのまま倒れて、さらに260kgのバイクがのしかかってきたら怖いかも。
伊豆のプレス向け試乗会でこの点に言及していたものがあったか確認できなかったのですが、前2輪はタイヤの水撥ねが足先を直撃すると思います。
その他のインプレッションは他のメディアを参照いただければいいかとも思います。
とても良くできたバイクであり、MT-09に安全性を足したような感じです。
ただし今回のNIKENはそのままでは中途半端でもったいないかも。
当然ながら今後スポーツツアラーとしてスクリーンとパニアケースを装備してくるでしょう。
しかし今まで挙げた特徴を活かすならば、NIKENは「GTツアラー」となるべきな気がします。
- 幅広で重量のあるエンジンを積むことが可能で、ブレーキ性能も十分。
- ローリングの軽快感を出すことも設定可能。
- 深く寝かすことも無理なすり抜けもしない。
- 水撥ね対応も含め、もっとフルカバードなカウルを装着し、タンデムシートも豪華にした方がいいでしょう。
- それでも走破性と安全性はピカイチなバイクなのです。
その気になればFJR1300の代わりを務めることができるし、場合によってはターボを積むのもありでしょう。さらにもっと積極的に直列6気筒エンジンを積むことのが望ましい気がします。そうなると、本当の敵は「BMW K1600系」のツアラーなのかもしれません。
そして最後に一言、このバイクは「GTS1000の生まれ変わり」であると。ぜひきちんと評価されて欲しいと願っています。
以上 きわめて個人的なインプレッションでしたが、ツーリングバージョン(ロングスクリーン&ハンドルガード)が出たら本当に欲しいと思います!!
また最後に、今回本当に親切に接していただいた「ウインドジャマーズ八王子店・日野バイパス店」の方々にはあらためてお礼を申し上げます。
https://www.rental819.com/area/shopinfo.php?tenpoid=00304&area=3