2018.7.5
[イニシャルトーク]
サッカーワールドカップで繰り広げられる、すばらしい試合の数々。
その中で当教室で注目したのが、「クロアチアのPK戦」。
実はPK戦にはいろんな意見があり、中でも元日本代表チーム監督、イビチャ・オシム氏の想いに着目しました。
現在のクロアチアはかつて、その周辺国(セルビア、スロベニア、モンテネグロ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア共和国、コソボ)とともにユーゴスラビアという国でした。
そしてその最後のユーゴスラビア代表チーム監督が、イビチャ・オシム氏でした。
ユーゴスラビアがあった「バルカン半島」は、中学校歴史の教科書にも出てくるように「ヨーロッパの火薬庫」と呼ばれるほど歴史的に民族紛争の絶えない地域で、第1次世界大戦の発端となった「サラエボ事件」でも有名です。
その代表チームも当然国内各地から選出されていましたが、1990年のワールドカップ・イタリア大会でアルゼンチンとPK戦となってしまい、PK失敗しようものなら生命まで危険ということで、ほとんど誰も蹴りたがりませんでした。(この試合には、マラドーナやストイコビッチもいました)
オシムの証言によると、このときPKを蹴ることを申し出たのはたったの2人。失敗して帰国した際に民族主義者により生命に危険に晒されることを恐れたためだといわれている。結局ユーゴスラビア代表はその2人以外の3人がPKを外して90年のワールドカップを後にした。
出典:Wikipedia サッカーユーゴスラビア代表#ワールドカップ90年大会
このときオシム監督は、「監督としてなすべきことはすべてやり終えた」としてロッカールームに引き込んでしまい、PK戦を観なかったそうです。以来、オシム監督は度々PK戦になるとロッカールームに入ってしまい、PK戦には批判的な立場を取っています。
子どもたちにもその部分を問いかけ、引き分けの時にどうやって最後の勝敗をつけるといいのか考えてもらいました。すると、
など、様々なアイディアが出ていました。
個人的には、
というのがいいかなと考えています。それまでの試合でのファールの少なさで決める。いざという時のためにフェアプレーを心掛けることは、大会全体の質の向上にも寄与する可能性があるかと思います。
答えはありませんが、大事なのは「ルールはみんなを自由にするためにある」という視点かと思います。そして同時に、常に現在を問い未来を思い描くことは、彼らにとってとても良い思考のトレーニングになります。
[プログラミング]
マルバツはだいぶ煮詰まってきました。勝つための手を打つには、どうしても「王手」を検知しなければならないのですが、それがなかなか手ごわい。さてどうやって実装するのかな?ヘトヘトになるまで脳みそが汗をかいて帰っていきます(笑)