2020.5.24
先週から教室を再開し始めました。子どもたちも久しぶりで恥ずかしそうな、うれしそうな顔で集まってくれます。今週は遠隔ではなかなか伝えられない、リアルをテーマに話しました。
[イニシャルトーク] ※あくまで子どもたちにわかりやすく説明するための寓話です。
「みんなが大好きな信州リンゴ。でも畑で収穫すると、虫が食ってしまっているものもあります。そういうのは出荷できないので機械で検査します。」
「でも機械も完全には判別できません。例えば虫がいるように見えても、実はちょっとした枯葉がついているだけだったりします。」
「そうすると、例えば機械で『虫食いリンゴ』と判定された10個のリンゴのうち、実際には1個は問題なかったとすると、誤判定は1個、正しく判定されたのは9個ですね。」
「するとこの機械の誤差率は 0.1、精度は 0.9となります。」
「さて畑のリンゴの、100個に1個は虫が食っているとします。この機械で畑のすべてのリンゴ 10,000個を調べるとどうなるでしょう?」
「虫が食っているリンゴは、10,000÷100=100個あります。この100個を検査すると、90個は『(虫食いだから)虫食い』と判定されますが、10個は『(ほんとは虫食いなのに)大丈夫』と判断されます。」
「大丈夫なリンゴは、10,000個あります。この10,000個を検査すると、9,000個は『(大丈夫だから)大丈夫』と判断され、1,000個は『(ホントは大丈夫なのに)虫食い』と判定されます。」
「そうすると、『虫食い』として判断されたリンゴ990個のうち、本当に虫食いだったのは90個しかなかった、ということになってしまいます。」
これが今、大人たちも議論している、「精度99%の検査で陽性だった人が実際に病気である確率は数%程度」という話題です。(リンゴの虫食いに例えたのは子どもたちにわかりやすくするためで、感染者を誹謗する意図ではありません)
誰でも彼でも検査すると、「(本当は大丈夫なのに)陽性」というケースが、膨大な量となって医療がパンクし、必要な人に手当てできない、という状況に陥ると考えられています。
[プログラミング]
さぁ今週からまた顔を合わせて始まりました!
せっかくなので、リアルでないとできないこととして、Sonyのtoioを試してみました。子どもたちはどんどんさわり、どんどん気づき、どんどん作り始めます。
不思議なもので、数々の受賞をしてきたプログラマーの子に、新入生の子が折り紙を教えて、新しい遊びをやり始めました。それぞれの得意分野が融合すると、何かが生まれるのですね!
来週もさらに探求を深めていきます!